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「舌が白い・なんだか違和感がある」そんな時に考えられる病気をご紹介

監修:歯科医師 金丸智士


口元に手を添えて歯科医師の問診を受けている女性

舌が白っぽい……口内炎かな?
実は口内炎以外にも舌の病気はあります。
元アイドルで現在も活躍されている堀ちえみさんも口内炎がなかなか治らず、治療を行っても症状が悪くなる一方で、その後、生体検査を行ったところ舌癌とわかったそうです。
舌が白っぽく、症状も改善しない場合は舌の病気を疑ってみてください。
今回は舌が白いときに疑うべき主な病気をご紹介いたします。

【目次】
1.舌が白くなる、主な病気の種類とは?
 1-1その1 舌癌
 1-2その2 アフタ性口内炎
 1-3その3 白板症
 1-4その4 口腔カンジダ
2.自分で調べてみましょう。効果的なセルフチェック方法をご紹介
 2-1舌癌の発症しやすい年齢層や性別とは?
 2-2舌癌の発症しやすい部分や初期症状は?
 2-3ガンかどうか見分けるセルフチェック方法とは?
3.気になったら、迷わず歯科医院へ

舌が白くなる、主な病気の種類とは?

もともと舌が白っぽいのは普通のことです。それは“舌苔”という物が誰にでも付着するからです。“舌苔”の主な原因は食べかすや細菌です。“舌苔”が付着する場合は口の中を清潔に保つことが大切です。
ただ中には、病気の可能性もあるので、なかなか改善されず、症状もある場合は1度歯科医院で診てもらうと良いでしょう。

その1 舌癌

舌にできる悪性の腫瘍を、舌癌といいます。初期の場合は口内炎に似ています。主な症状は舌の両側面にできるしこりです。しこりが歯に当たると出血や痛みを生じることもあります。舌の表面や先端にはできにくいですが、稀に舌先端の裏側にできることもあります。
男性に多い傾向があります。60歳代の発症が多いとされていますが、若い年代で発症する人もいます。

その2 アフタ性口内炎

円形で周囲が赤く白っぽい潰瘍のことで、いわゆる口内炎の事です。舌、頬や唇の内側、歯茎にできます。歯などが当たると強い痛みを生じます。ほとんどの場合2週間ほどで治ります。原因ははっきりしておらず、ビタミン不足、免疫力の低下、ストレスなど様々です。

その3 白板症

口の中の粘膜の表面が厚くなり白っぽくなります。多くの場合、舌や歯茎、頬の内側の粘膜(頬粘膜)にできます。痛みはないです。口腔ガンジダ、との違いはこすってもとれない事です。ガンの前段階である前癌病変として扱われることもあります。40歳以降で発症しやすく女性より男性に多い傾向にあります。

その4 口腔カンジダ

真菌(カビ)による感染症です。口の中の粘膜や舌、歯茎に白い苔状の物が付着します。ヒリヒリと痛んだり、味覚障害が出たりすることもあります。白板症との違いは、ガーゼなどでこすると剥がれます。口の中の常在菌が原因ですが、加齢による免疫力の低下や唾液の分泌量の低下、入れ歯の清掃不良などで口の中の細菌バランスが崩れることで発症します。

自分で調べてみましょう。効果的なセルフチェック方法をご紹介

舌癌の発症しやすい年齢層や性別とは?

舌癌は50歳~70歳の男性に発症することが多いと言われています。一方、発症した方のうち、50歳未満が全体の約25%程度ですが、20代で発症した例もあります。

舌癌の発症しやすい部分や初期症状は?

最も多い発症部分は、舌の側面です。舌の真ん中や先端部等にできることは、少ないといわれています。

舌癌の患者さんは『最初は、口内炎があるなと思っていました』 と言われることが多く、初期では痛みや出血を伴うことは少ないです。

主な初期症状としては以下の症状が挙げられます。

  • 舌に白い膜が張る、舌が白っぽい
  • その膜が剥がれにい
  • 表面の皮が赤く変色している
  • 表面が隆起し小さなしこりがある
  • 口内炎がなかなか治らない

ガンかどうか見分けるセルフチェック方法とは?

毎日のセルフチェックで口の中の違和感に気づく事が大切です。特に、“舌の側面にできた、なかなか消えない口内炎”には要注意です。
毎日の歯磨きを欠かさなければ、口の中は目で見て確認することができます。また口の中は敏感で、異物に気付きやすいです。そのため、6割~7割の方が、セルフチェックにより早いタイミングで気付き、早期発見に繋がっています。

気になったら、迷わず歯科医院へ

気になる病変や症状が続く場合は早めに耳鼻咽喉科、「口腔外科」に対応している歯科医院などを受診しましょう。

当院では、虫歯治療を終えた患者様に「定期検診」をお勧めしています。これは、治療後のキレイな状態をキープしていただくことはもちろん、「病気の早期発見」に繋がるためです。定期的に通うことで、歯科医師や歯科衛生士も変化に気付きやすくなります。お口の中の写真を撮影して変化を記録していくので、必要に応じて症状の経過を医科と情報共有することができます。

お口のことで気になったことがありましたら、どうぞ遠慮することなくお声かけくださいね。

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